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環境問題はトータルで考えないといけない

枝葉末節な精神運動

環境問題は社会全体のシステムの問題。部分的に解決しようとしてもうまくいかない。そういった問題点が集約されているのが、地球温暖化問題ではないか。

枝葉末節な精神運動日本の二酸化炭素排出量は世界の総量のわずか数%に過ぎません。がんばって日本の排出量がゼロになったとしても数%しか改善されないのです。改善に効果を見込めるアメリカ、中国の2大国は京都議定書に参加していない。ですから、日本では温暖化問題は枝葉末節な精神運動でしかないのです。 
 
日本の省エネはかなり限度に近づいていると言えます。この非常に効率の良い社会でさらに省エネを進めるには、逆にコストが高くついてしまいます。「環境が商売になる」と言われていますが、確かにあるところまではなるでしょうが、あるところからは難しいのではないでしょうか。
 
原発推進の議論がありますが、これも廃棄物処理問題などさまざまな環境への影響がありますし、安全対策の問題もあります。「原発だけで原発は作れない」大型トラックが動かない状況では原発は作れないのです。全体として採算が合うかどうか、ちゃんと計算できないといけない。システム全体としてみた場合、どのくらい社会全体の利益につながるかわからない。
 
社会はシステム全体が絡み合っていますから、ごまかしながら上手に動かしていけているだけなのです。環境に配慮した生活を送ることも大切です。しかしそれは生き方の問題であります。一人ひとりがどれだけがんばっても、社会システムにはあまり関係がありません。そこをはっきりさせないと、かえって悪い影響がでてくるのではないでしょうか。


驚愕!IHヒーターはガスコンロの2倍のCO2排出

CO2の排出量は家の中だけで比較しても無意味

 
電力各社は「電気はクリーンエネルギーである」と盛んにPRしています。IHヒーターや蓄熱式電気暖房は燃焼部分がないので、CO2の燃焼ガスの発生がなく、室内の空気はいつもクリーン。また、万が一の災害時、ライフラインの確保・供給は最も重要で、その中でも復旧が最も早いのは電気です・・・と。
 
電気は原子力や石炭、ガス、石油、水力などでつくる二次エネルギーです。一次エネルギーを利用してつくるのですから、石炭、石油などを燃やせば当然CO2が発生します。
 
また、火力発電所では排熱ロスが生じますし、こうしてつくられた電気は電線で家庭や工場に送る段階で送電ロスも生じます。
 
電気の排熱、送電ロス分はなんと60%にも及び、発電所から家庭や工場に届くのは実は40%弱という非効率的なエネルギーなのです。しかも、電力各社は、発電量の60%をこうした火力(石炭、ガス、石油)発電に頼っているのです。
 

採掘、生産から最終消費までのCO2排出量を比較すると、火力電源はLPガスや都市ガスより3倍も多くなっています。この結果、例えばガスコンロとIHクッキングヒーターのCO2排出原単位を比較すると、IHクッキングヒーターの熱効率が90%といかに良くても、IHクッキングヒーターは火力発電に負うところが多いので、熱効率が55%のガスコンロよりも2倍も多くのCO2を排出しています。電気はガスに比べると、決して「環境にやさしい」とは言えないのです。
 
これらのことから、環境問題に取り組む市民団体、特定非営利活動法人地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)では、「実態として火力電力が用いられるオール電化は時代に逆行している」とさえ言い切っています。(CASA「環境面からみたオール電化問題に関する提言」2006年11月中間報告より)
 

CASAホームページLinkIcon 

一方、電気の復旧が早いのは、発電所から家庭の軒先までのこと。地震などで家屋が崩壊したときなどは、屋内配線が切れたり、家電製品も損傷したりします。軒先まで電気がきても、わが家で利用できなければ、現実問題として「復旧した」とは言えません。
 
つまり、電力各社は、クリーンについては「家の中だけ」のことを言い、安心については「家に届くまで」のことしか言っていないのです。